ご挨拶
本協会は、2011年に国土交通省建設企業の連携によるフロンティア事業に採択されたことをきっかけに、2012年6月に発足し、今年で12周年を迎えます。
本協会は、発足以来、マンション大規模修繕工事における価格開示方式の普及を目指して活動してまいりました。価格開示方式は、発注者がコスト構成や発注プロセスの透明化、適正価格の把握、品質の確保などを実現できるとともに、受注者側も透明性や公正性や職業倫理が保てる魅力的な手法です。
本協会では、価格開示方式の普及促進のために様々な取り組みを行ってきました。対外的にはマンション管理組合や区分所有者等へのセミナー等を行うとともに、対内的には、「認定マンション・リノベーション・マネジャー(CCRMJ)資格制度」や「価格開示方式監理技術者・価格開示方式主任技術者資格制度」を構築し、価格開示方式を実践する事業者や技術者の育成を図ってきました。
近時においては、価格開示方式の利用範囲を拡大するため、昨年度から新築やインフラ、コンバージョンなどの分野にも価格開示方式を導入する改革を行っております。具体的には、これまでのリノベーション分野を対象としたA方式、B方式、C方式に加えて、新築等も対象とするD方式を構築しました。D方式では施工会社がオープンブック方式やコストプラスフィー契約を提案し、設計監理方式や責任施工方式にも対応できます。これに伴って資格講習を見直し、国土交通省地域建設産業活性化支援事業で採択された「ホファイトファイル事業」のもとで、WEB講習として行う予定です。同講習では、資格講習だけでなく建設関連のCPDプログラム講習も同時に実施しております。
また、組織改革として、昨年度に協会本部を大阪市から東京都内に移転させるとともに、東日本と西日本に分け、各エリアを統括する東日本統括支部と西日本統括支部を発足させ、これまでの支部をいずれかの統括支部傘下に位置付ける統括支部体制の改革を行い、より充実したサービスが提供できる体制を構築致しました。
当協会は、今後も価格開示方式の普及促進に努めるとともに発注者や建築事業者にとってより良い建築環境づくりに貢献して参る所存です。
今後ともRM協会の活動に対するご支援をよろしくお願い申し上げます。
会長 釜田 佳孝